こどもによくある感染症の病気

マイコプラズマ肺炎

マイコプラズマ肺炎の原因・症状

マイコプラズマという病原体によっておこる肺炎で、幼児や学童に多くみられます。風邪によく似た症状から始まるため、初期には見分けがつきにくいことがあります。

主な症状 ・発熱(数日続くことが多い)
・強く、長引く乾いた咳
・倦怠感や頭痛
・喉の痛み
・胸の違和感

マイコプラズマ肺炎の治療

  • マイコプラズマ肺炎の正確な診断を行うため、レントゲン撮影

    マイコプラズマ肺炎の場合、聴診だけではわからないことも多いため、疑いがあるときは胸のレントゲン撮影が必要となります。

  • マイコプラズマ肺炎の正確な診断を行うため、PCR検査機器での検査

    従来は抗原検査がおこなわれていましたが、感度があまり高くなく、実際にマイコプラズマに感染していても「陰性」と判定されることがあります。PCR検査は感度・特異度が高く、確実に診断できる方法です。当院では、PCRによって耐性菌(抗生剤が効きにくい菌)の有無も調べられるため、治療方針をより的確に決定することが可能です。検査時間は約40分で、受診当日に結果をお伝えし、治療を開始することが可能です。

  • マイコプラズマ肺炎の治療に抗生剤を使用

    一般的にはクラリスロマイシンなどが第一選択となりますが、近年は耐性菌が増加しており、効果が弱まるケースも少なくありません。当院では、PCR検査で耐性菌の有無を確認したうえで、より効果的な抗生剤を選択し、患者さん一人ひとりに合った治療をおこなっています。

ホームケアのポイント

十分な休養と睡眠体をしっかり休めることで、回復が早くなります。
水分補給発熱や咳により体内の水分が失われやすくなるため、こまめに水分をとることが大切です。
咳のケア咳が強くて眠れないときは、枕を少し高くして寝ると呼吸が楽になります。
室内環境の調整加湿器などを使って適度な湿度を保ち、喉の乾燥を防ぎましょう。
周囲への配慮マイコプラズマは飛沫によって感染するため、マスクを着用し、家族内でも
咳エチケットを心がけましょう。

マイコプラズマ肺炎、
こんなときはもう1度受診しましょう

以下のような症状がある場合は、早めに医師の診察を受けましょう。

・発熱が3日以上続くとき
・咳が1週間以上長引く、または夜眠れないほど強いとき
・呼吸が苦しそう、ゼーゼーしているとき
・体がぐったりして元気がないとき

登園・登校の目安

熱が下がって咳もよくなり、医師の許可がでれば行っても大丈夫です。

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