院長コラム

病気とワクチンのことや、日々感じたことを綴るなだクリ院長のコラムです。

  • 2014.02.25

    鼻水は悪者?

    Vol.08

    ペリアクチン(一般名:シプロヘブタジン)

    ポララミン(一般名:マレイン酸クロルフェニラミン)

    テルギンG、クレ・ママレット(一般名:クレマスチンフマル酸塩)

     

     

    来院されたお子さんのお薬手帳を見ると、かなりの確率でこれらの薬が処方されています。

     

    これらは抗ヒスタミン薬と呼ばれるものです。ヒスタミンはアレルギー反応に関わる物質であり、本来、風邪には効果はありませんが、これらの薬の抗コリン作用を期待して風邪に使用されています。

     

    では、抗コリン作用とはどんなものでしょうか。抗コリン作用とは、神経伝達物質のアセチルコリンの働きを抑制する作用で、全身に色々な作用を及ぼします。具体的には眠気、分泌腺からの分泌抑制、便秘、胃部不快感などが挙げられます。身体にとって良くない作用ばかりのようですが、風邪には鼻腺からの分泌を抑制することで鼻水を抑える作用を期待して使用されているのです。

     

     

    ここで鼻水について考えてみたいと思います。

    鼻水は健康なときでも鼻の中の腺や細胞から分泌され、吸った空気を加湿したり、空気中の異物を除去するフィルターのような作用があります。ウイルスが鼻の粘膜に感染すると、ウイルスを排除するために白血球などの細胞が伝達物質を出し、鼻腺からの鼻水分泌を増やしたり、周囲の血管から必要な成分がしみ出してくるため鼻水という症状が出現するのです。つまり、風邪のときの鼻水は身体を守る反応なのです。

     

     

     

    鼻水はこどもの味方!!

    それを抑えてしまっていいのでしょうか!?

    自分は決して良いとは思わないので、これらの薬は一切処方しません。

     

     

     

    とは言うものの、自分も数年前までは、これらの薬を疑いもなく処方していました。研修医のときに風邪には「アスベリン(咳止め)、ペリアクチン(鼻水止め)、ムコダイン(痰切れ)」と教えられるからです。文頭の薬が世間でかなりの確率で処方されているのも、多分そのためだと思います。

     

     

    数年前、自分はひとつの文献にふと出会いました。

     

    それまでの自分は、何か処方しなければいけない、処方することが医者の仕事という観念に縛られていましたが、この文献との出会いをきっかけにこどもに関わる多くの方々に正しい知識を提供し、判断ができるようにサポートすることが小児科開業医の役割なのだと考えるようになりました。そして、地元岐阜市で開業することを決意したのです。

     

     

    こども達のために 適切な薬を選択・提案していく診療を目指していきますので、お気軽にご相談ください!

  • 2014.02.08

    雪化粧

    Vol.07

    IMG_0466修正

     

    おはようございます!

    初めての雪の朝を迎えた、なだクリです。

    なだぴょんも雪化粧して可愛かったので思わず撮ってしまいました ^^

    本日土曜日は17時までの診療となっております。

    くれぐれもお足元には注意して来院してくださいね!

ページトップへ

なだクリメンバー募集!

なだクリメンバー募集!詳しくはこちら